機体は自分の分身になるから

PILOTは訓練した機体や、自分がよく乗った機体は誰しも覚えている。 今でもフライトスクール時代の機体は、昔の仲間と「N757YJがさ」とか「N8231Tで行ったときにさ」など会話になる。 エアラインのPILOTは自社の便名をよく覚えているが、やはり管制から呼ばれると即座に反応しなければならないからだろう。 チェックリストをやっている最中でも、景色を見ながら気分よく飛んでいるときでも、教官や同乗者と会話をしている時でも 管制から機体番号を呼ばれると、ただちに反応しなければならないからだ。 最近は、JA3947と呼ばれると反応しなければならないので JA3947は、なじみの機体で愛着もわいてきた。 ただし、以前そうであったが、慣れてきて午前と午後で違う機体に乗ったりすると、間違えて答えてしまうこともある。 時には、こちらが言うコールサイン(機体番号)を間違えて反応してしまうこともあるので、注意しなければならない。 最近はちょくちょく飛んでいるので、だいぶ慣れてきて、 先月もナイトフライトで JA344Tで飛行。 翌朝 JA800Hで岡山へ、 続けて JA302Hでフライト訓練 となったが、間違わずに反応。 やはり回数飛べば慣れてくる。 こんな事をブログに書いていると、「飛んでみたい」「訓練してみたい」と思われる方もチラホラ出てきて、お問い合わせいただければ、フライトスクールや航空身体検査のやり方などをアドバイスさせていただいている。 実際、航空写真家志望の20代の弟子は、現在カリフォルニアでフライト訓練中でエンジョイしている。 岡山での相棒はJA302H 私の機体ではありませんが、ここ最近JA302Hと呼ばれると、すぐに対応しなければならないので、つい反応してしまう!

講評だけはNG

写真がポピュラーになってきたのは良いが最近、安易にフォトコンテストを開催する団体も多く 来たオーダーは「フォトコンテスト審査は我々の団体で行うので、講評だけしてほしい」というもの   審査の方は写真撮られる方でしょうか? 「いいえ」 それじゃ評価やジャッジができなので、私も審査に加わりますよ、 「いやそれはこちらでやるので、作品の講評だけしてほしいんです」   なので、お断りさせていただきました。 だってさ、飛行機写真どころか、写真撮らない人に審査されていいのか?   例えば私は音楽のセンスないし何も弾けない、音符も読めないけど、私が「〇〇ピアノコンクール審査員」 で選んだら、失礼じゃないですか! 受賞する人も「オメーに何が分かるの?」と言いたいだろう。   書道もそうじゃん、毎年行う東京芸術劇場でのキャノンフォトクラブ・エアライナーズの写真展のお向かいが 書道展だったので一度行ったけど、「先生の作品が一番字が汚く?(笑)て読めなかったしさ」 でも、すごいわけでしょ?   なので、飛行機のフォトコンテストには、最低一名は飛行機カメラマンを呼んでください。 それが、応募する方への礼儀ってもんです。 そういうのは応募者も言ったほうが良いです、だって 上で述べたように、わけわからん人に選ばれても ビミョーでしょ。 ちなみに、そのフォトコンテストの以前のものを見たら、色が崩壊しているものや、 めちゃくちゃなものをセレクトしていました。残念!   写真はないと寂しいので、イメージで

地に足がついていない

航法訓練、 日本の空をあまり知らないので、飛ぶたびに良い勉強になっているが、 「ソロのNAV」単独飛行でロングフライト に行かねばならないので 神経張りつめて飛んでいて、 「地に足がついていない」 あ、どうせ地に足はついていないけどさ(笑) 一応Pilotライセンスはあるので、ATC(航空無線通信)は問題ないというか、 「流ちょうな英語でコンタクトできますね」と教官から評価はいただいているのだが、 アメリカと違う文言の言い方、Airspaceのクラス分け(空はいくつかの空域があるされている)があり RADIO空港って「静岡空港」とか「福島空港」とかで知っているけど、Airspaceのクラスは?(空域によって雲からの距離や、通信の決まりがある) 日本はICAO(国際民間航空機関)に完全にマッチしているわけではなく、ローカルルールがあり、そこが難しい エアラインは外国人PILOTも多いし、空はつながっているんだからICAO標準にしてほしいぜ。 FSS(フライトサービス)の空港って何?岡南飛行場とか、 アドバイスされたのが 広島空港はタワーだから、管制官に「Request Landing Instruction」と言う 広島ヘリポートは管制官ではないから「Request landing information」と言う、など、ほ~なるほどね。 他にも 入域、出域、HOT Condition、COLD Condition、など言うが、いずれも国際標準ではない・・・ 空域通過も 「Request Transition」 と言っていたが、「Request cross your control zone」と言うようになど ここで苦戦するとは思わなかったぜ・・・ […]

2月のイベント

オミクロン株の影響でどうなるかは不透明だが、 2月はイベント多し、一つはキャンセルになったが、まずは 2月19-20日はセントレア航空ファンミーティング /https://www.centrair.jp/special/event/kokufan/   次に 2月25日 成田 JAL周遊&ANA機体見学 お世話になっている会社さんの企画で、裏方でちょっぴりかかわっている。 https://www.c-value.jp/projects/charterconference001   そんで、2月27日は高松。申し込みは2月5日より、(一般向けなので、ディープな話ではない) なお、どれも感染状況や、市や県などの判断などにもよるので、中止になる可能性もあるので、そのあたりはご了承ください。

機種別コールサインの方が

昨日来た質問:車の免許と比べて、どれくらい大変ですか? 答:100倍、いやもっと大変だと思います。正直向いていない人もいると思います。でも普通の人は覚悟と熱意と(お金)があれば大丈夫。 歳をとると、いろいろ病気で航空身体検査が通らなくなるので、やるならお早めに。私は訓練していて頭がついていきません・・・(笑)しかし40代、50代で週末だけ訓練する、ゼロから始める人もいます。 さて本題 日本はヘリも飛行機も、ジェットでも専用コールサインを取得していないと みんながみんな「JA」(ジュリエット・アルファ) を名乗るので、 ヘリなのか、軽飛行機なのか、サイテーション(ジェット)なのか、速度差が分からない、 その点アメリカは機体番号の前に 「セスナ」とか「チェロキー」とか「バロン」とか、「サイテーション」とか「ヘリコプター」とか 愛称か社名で呼ぶので、どんな機体が来たのかが分かり、安全。 この日は岡山を上がり広島へ、上がってすぐに倉敷上空で管制と通信 「Over 倉敷 2500ft Westbound」(現在倉敷上空2500ft、西に向いて飛行中) すると、倉敷の東2000ftで飛んでいる機体からの通信が入り、その機も西行。 という事はその機体は北側を飛んでいて、こちらは80ノット(機体としては激遅だが時速140kmで直線飛行だから車よりは断然早い) ふつう100-120ノットくらいだろうから、抜かれるはずなのに振り返っても見えない、 単発のセスナなの?ヘリなの?双発機なの? 見えないし落ち着かない(でも飛ばさないといけない) 昔はJA6000番台はコレ とか番号と機種が決まっていたけど、希望ナンバーになってからは、上で他機が入電しても機種が分からない JA8100番台はB747 JA8500番台はL1011、DC10などワイドボディ三発とか この点アメリカは、機種の愛称+機体番号なので分かる=安全 例えば「セスナ」はもちろん、私がよく乗っていた「チェロキー」とか、会社にあった「バロン」、「セネカ」、コパイでよく乗った「ゴールデンイーグル」、「チーフテン」 他にも「タンピコ」「トリニダード」「ガルフストリーム」「チャレンジャー」「サイテーション」「キングエア」とか、聴いていて楽しいし、機種名も分かる。 下は以前の会社の機体、登録記号N88HA コールサインは「チャレンジャー88HA」という感じ。 機体の愛称が「ボンバルディア社のチャレンジャー」だから これはコールサイン「スターシップ+機体番号」愛称がビーチクラフト社のスターシップだから なので、撮影していてもエアバンドを聴いていれば、何が来るか分かるのもGOOD この方法、日本も取り入れれば良いのにと思う、 さらには、各機体にはだいたい愛称があるのも納得。ない機体はメーカー名を言っている。 […]

行くぜナビゲーション

昨日来た質問:訓練所に行くと「今日は飛べます」と言う風に案内してもらえるんですか? 答:最初はそう、でも遊びならOKだけど、ライセンス取得を目指す場合は天気の勉強をしたあとは 「本日の天気図は、西高東低 冬型の気圧配置によりなんたらで、視程〇km、風、シーリング(雲の低さ)予報はなんとかで、飛行可能と判断します」と言わなければならない、まあ機長になるわけだから、天気は自分で判断しないとさ、でも勉強になるよ~ さて本題 20年ぶりくらいにナビゲーションログを作成 チャート(航空図)、行く空港の空港情報を用意 例えば岡南飛行場から最初のチェックポイント 「尾道シープレーンポート」までは 針路257度、2500ft、37マイルなので80ノットで28分(難しいがしっかり80ノットで飛ばないといけない) 途中訓練空域CS2-2を通過するため関西TCA(管制)にコンタクトを行う こうやって用意しても 「Say your Position」(今の場所は?)と言われ、倉敷上空でコンタクトする予定だが 無線混雑により「13miles South West KIBI VOR(岡山空港の無線標識)」から(13マイル南西です) と臨機応変な対応も想定しておかねばならない。 飛行機は手を離せるけど、ヘリは右手は一瞬たりとも離せないし、左手も私のレベルだと長くて2秒しか離せないので、全ては足につけるニーボードにファイルしておく 景色はキレイだが(写真はイメージ)見ている余裕なし 常にエンジン計器をモニターし、高度、速度を一定に保つのに必死(上昇気流もあれば下降気流もある) さらには次にやることを早め早めで考え、鳥や他機の見張りをしなければならない。 もうさ右手は操縦桿から離せないので、フライト後は筋肉痛で右手が使い物にならず 肩は凝るわ、集中しすぎて甘いものは欲しくなるわだけど、 この年で、こんなに集中してエキサイティングする事ってなかなかないぜ 飛ぶのっておもしろいよ~ ぜひ、皆さまも実機で飛びましょう!

MA-1みたいなヤツ

昨日来た質問:要約すると「お金があれば免許とれますか?」 答:航空身体検査と無線の資格をとり、学科試験に受かり、勉強して技術を身につければ、とれます。 ただし、お金はもちろんだけど、学科と実技が大変。天才でノープロブレムな方はごく少数いるようだが、私は凡人なので、苦労してます。それでも、おもしろいしキツイし怖いけど、飛ぶのは楽しいからやってます。繰り返しますが お金よりも学科と実技が大変であります。 さて本題 ミリタリージャケットで有名なMA-1 トップガンでも有名 しかし飛んでいて思ったけど、MA-1は機能的にできている。 操縦中に撮影はできないので、イメージだが、 フライト中に、かがんでわりと遠くのスイッチを操作したり、飛行機だと左席でも右席前のものを手を伸ばして操作したりする 例えば今のヘリだと前屈みでQNH(気圧高度計)の数値を変えたりするのだが、裾がながいものだと、 尻の下にジャケットの裾が入ってしまっているため、前にかがみにくい 尻を浮かすと手がどうしても動くので不安定なこのヘリは挙動が乱れる ただし、MA-1は裾が短いので、この時期重宝するわけ まあウチにはMA-1はないので、それっぽいものを着用 たまたま以前カリフォルニアで購入したアメリカンPOLICEジャケット 後ろの裾が短いというか、長くはない さらに手首も絞ってあるので、計器に引っかからないのもGOOD こういう引っかかりやすそうな操作系も問題なし、 やはりMA-1とか、考えられて作ってあるんだね~ この時期飛んでみてよく分かったぜ! おまけ:ホテルから歩いて行った路面電車の駅 東京都電の7000型に似てるぜ(私は都電沿線で育った) ちなみに、タイガーエア塗装なのだが、敷地外からの撮影なので、よく分からん・・・ おお~、(後ろの黒)東京都電にもこの顔いたよな 下は新しい車両

ナブログ作成

飛行機やヘリの免許をとる方法って、知っているようでふつうは知らないので、 ダイレクトメッセージなどで、想定よりも質問が多いことに驚いてしまう。 まあそこらに教習所ないし、自費で免許とった人もふつうはレアというか、あんましいないだろうしね。 さて、本題。 「広島ヘリポートと、広島空港行くから、ナブログ作ってきてね」 と教官 ナブログとはナビゲーション・ログ、日本語だと航法計算書? いや~、真剣に作成するのは20年ぶりだわ ふつうの人は一から教えてくれると思うけど、こちらは 「飛行機のパイロットでしょ、できて当然」となる、 すっかり忘れたぜ、まずいぜ・・・ プロッター(専用の距離と方位を出す定規)で経路を出して、途中の山の高さや空域をチェック チェックポイントや変針する箇所を書いて、 距離を出して、巡行速度を出せば、ポイントごとの所要時間が出る。 厳密には風を入れたり、いろいろやるが、飛行機の免許でやったので省略 しかしややこしいのが、パイロットの常識だが、地図の北は北ではない! 地軸のずれがあるので磁石の北と真北は違うので、 Variationと言って西行きは7度+、東行きは7度引く、(日本の地軸の場合) 詳細は http://www.cfijapan.com/study/html/to099/html-to099/091a-Course_Heading.htm さらにはデビエーションと言って、機体ごとのコンパスのずれも計算で入れるがこれは1度くらいしか ずれていないのでまあ良い。 ヘリは 飛行機と違って基本手は離せないので、事前準備は飛行機よりも気を使う。 入るのに許可がいる空域の周波数は?高度は? 天気が悪い場合の代替え空港は? 広島空港へのアプローチはどうやって行うか?レポーティングポイントは? VOR(電波標識)の周波数で何度の位置、10マイルでレポートするか?高度は? 言い方は? これらを準備しておかなければならない。 三次元だから、降下するのはこの位置から、 […]

キャブレターだから

私の年齢だと、キャブレターの車は乗ったことも所有したこともないが 当ブログをご覧の諸兄の皆様は「キャブ車」をご存知の方も多いだろう。 私が乗る飛行機もヘリも、ライカミング製O-360エンジンで、キャブレター(インジェクションモデルもある) 製造開始は1955年、セスナ172もアエロスバルFA200も、ロビンソンR-22も、全てO-360エンジン 超ロングセラー、名エンジン! って2022年に70年前開発のエンジンだが、それだけ信頼と実績があるということ 現行型です。 こんなエンジンむき出しで良いのだろうか?と思うが、外部点検がやりやすいのでGOOD 型式O-360=360キュービックインチ=排気量5900cc 水平対向4気筒、空冷(エンジンのスペックや仕組みは試験に出る) 空冷ポルシェに乗っていたときは、空冷エンジンの仕組みを飛行機で勉強したおかげで、メカに弱い私でも多少は理解できた。 そんで、この時期は気温が低いので、秋以降は高層天気図でフリージングレベルを確認 気温減率は1000ftで2度だから、それをもとにフライト高度の気温を出し、キャブレターが凍らないように注意 しょっちゅう、キャブレター・エア・テンパーチャーを見てキャブレター内が凍らないようにしないといけない。 キャブレターヒートを引く(写真下の下のスイッチ) 飛行機の場合は着陸のみ引くが、ヘリはタイミングによって適宜引く (飛行機も寒いとフライト中も引く) これでキャブレターが凍結しないで済む これをミスるとエンジン停止になる。=飛行機よりヘリは断然危険 再始動はできないどころか、両手は離せないので、オートローテーションというテクニックで降りるしかない しかし1955年製造開始のエンジンが2022年でも名エンジンって、 ある意味すごいよな、機体もそうだけど、日本製のアエロスバルも、このエンジン やはり航空は Made in USA がスタンダードなんだな~ しかし、訓練ブログは反響も大きく、メッセージを多くいただく。 やはり飛びたいと思っている人、想定よりも多いんだな~ まあ免許とるのは大変だから、遊びでやればいいですよ 空を飛ぶって楽しいよ~、やるなら早い方がいいよ~ 子供の頃にPilotになりたいとか、空を飛びたいとか思ったでしょ? […]

2022初フライト

今年の初フライトは、自分の訓練フライト お正月あけに車で岡南飛行場(岡山)に行き、訓練開始。 よくブログを見てくれる方などに「もうヘリの免許は取れたんですか?」 と聞かれるが、まだ道半ば、そう簡単に免許くれないどころか受験資格 (飛行時間、訓練内容、野外飛行時間と経験、単独飛行時間など)をまだ満たせていない。   Flyteamの写真を見ていただければ分かるが、一人で飛んでおります。 右が機長席です。撮ってくれた方、ありがとう! https://flyteam.jp/photo/3413047 一人で飛ぶんだぜ、何かあっても頼れるのは自分だけ、すげえ怖いです・・・ 俺が飛ぶと危険だぜ、みんなどいてね。笑 とりあえず次はナビゲーション(航法訓練)に単独で出る前に、20回の単独着陸経験がないとまずいので、 毎日ソロフライト バランスの関係で、副操縦士席に水を搭載するのである。 そんで休みの日は、近所に撮影に行くか、天気が悪いと広島からLCCで成田に簡単に しかも安価に戻れる。ホテル代をかけるなら、オフィスに戻り仕事した方がいいわ 今年初めての乗客フライトはSpringの新塗装機 何が新塗装かは、別のタイミングで説明します。