気合と根性はダメらしい・・・

このところ、飛行学校時代の後輩で現役の国内エアライン機長や、大手一流航空会社のキャプテンと話していて、共通の問題だと思ったのが

若いPILOTの問題

私がアメリカの飛行学校にいたころに比べて、今は多少のお金さえ積めばPILOTになれる確率ははるかに高くなっている。

 

しかし、ゆとり教育というのだろうか?最近のパワハラとか言うのだろうか?

訓練生や副操縦士にあまり強く言えない風潮になっているそうだ。

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「俺たちワッパまわし(PILOTのこと)は所詮職人なんだから、親切に教わったことはないし、怒られて技術を盗んで一人前になりました」

と嘆くのは、ベテラン機長

 

私もそうだったが、飛んでいてケチョンケチョンに言われた怒られた(訓練費を払っているのに)

昔は「(コクピットの)ドアから出て行け!」と怒鳴られた人も多くなかった。

 

でもさ、それでも「人様の頭の上を飛ぶんだし、安全にかかわることだから」とさんざん、叩き込まれた。

そう、怒鳴られて、怒られてナンボの世界。

辞めちまえ、降りろ、なんて散々言われた。

 

さらに昔の人はコクピットで殴られたとかもあったそうだ。(元私の上司、747機長)

 

それでも、気合と根性 ですよ!

 

でも今はそんなの流行らないそうだ。

 

 

「あまり強く言うと貝になって萎縮しちゃうんですよ」

「注意すると、フライト中に固まって何もできなくなるんですよ」

「怒ると、辞めて他にいっちゃうんですよ」

 

あまり本業の人は言えないと思うが

これで安全が保てるのか、いいPILOTが育つのか?

自衛隊もビシビシ訓練生にできないそうだが、

 

これでいいのか日本の空の安全、いや社会的に安全なのだろうか?

 

インチキPILOTの私でも心配になってしまう。