シャッターボタンを押す感覚が・・・

「飛行要望書」の打ち合わせを重ね、前日の天候調査もGOOD

パイロット、私、運航管理全員が視程も良好、風もなしのコンディションと判断

ミッション当日、ヘリポートにAM7時集合 「RWY34の離陸機をこう狙うため・・・」

と打ち合わせ、

が、しかし

「ん?この寒いのにRWY16使っていないか?微風だし、え、でもなんで・・・」

で、でもさ、すでにレーダー室に電話も入れたし、上がろう!

 

朝の地上気温(離陸位置)は-1℃

シートベルトを締めて、高所作業ハーネスつけて、ドア閉めて、

あ、ドアないんだった・・・(笑)

 

上の写真は京成高砂駅付近、中川と新中川が分かれるあたりで環七が通っている。

0m地帯で生まれ育った私としては、低地は水が怖い、だって江戸川区なんて大雨の最は

「高台はないので全員区外に対比」ってさ・・・

まあ写真は江戸川区の北の葛飾区だが、似たようなもの

 

 

そんな事を考えていると管制より、とりあえず6000ftへ上昇の指示が

え、もっと低い高度リクエストだったぜ。「ろ、六千」ですか、6000って、

 

飛行学校で習った知識として、1000ftで気温は二度下がる。

地上気温が0度として、6000ftだと-12℃、そこをドアがない状態で110ノット(200km)

で飛ぶって、正常な人のやることじゃない

いいですか、繰り返しますが-12℃で、200kmでドアなしで進むんだぜ。

頭悪いです!

 

視程はGOOD

高いよ~、怖いよ~、ドアないよ~、なんてことはどうでもよく、

とにかく、ものすごく寒い寒い寒い(笑)

 

しかし東京タワーがあんまり高く見えないぜ、高いビルが建ちすぎ

もうさヘリの高度じゃないよ、ヒコーキの高度だよ

自分の操縦ならキャブレターの「Icing」(寒くて取り入れた空気中の水分凍結によりエンジン停止)が心配になるが、今日はベテランパイロットなので、ノープロブレム

俺ならあんまり飛びたくない・・・「キャブレターHEAT ON」にしながらゲージを見たい

 

正直な感想として今日は管制官がハズレで、ミッションイマイチ・・・指定高度に行けないのと、神経質なのが無線から伝わる。

 

写真はイメージだが、指だしの手袋をしているが、シャッターを押す指の感覚がない

ヘリのOAT(Outside Air Temperature)外気温計もだいぶ低いぜ・・・

そんな中 EOS R7は頑張ってくれました。

まあ、とりあえず生きて帰ってくると、「今年一番の寒さ」だとか、

いや~、死にそうでした・・・(笑)