ソロフライトの場合

なんだか、まわりでは朝ドラの話で盛り上がっているが

「エアラインパイロットを目指す」という日本らしいベタな脚本のようなので興味はなく見なかったが

(基本流行りものは興味なく、サッカーもオリンピックも野球も何も見ない)

お取引先でもいろいろ話題になるので、ちょっと見てみたのと、

 

まずは昔アメリカで飛んでいた親しい仲間が言うには

「朝ドラの教官って、鬼教官というけど、どの辺が?俺たちの時代は お前なんか辞めちまえ、

とか罵詈雑言は当たり前だったじゃん」

その前の世代なんか、もっとけちょんけちょん、でもさ遊覧飛行じゃないし、ひと様の頭の上を飛ぶんだから仕方ない

 

あとは、ちょっと詳しい人なんかがインタビューを受けてて、「時代考証と機体があっていない

時代的には航空大学はビーチクラフト・ボナンザを使っていたからボナンザを持ってくるべきだが、

今では調達できない・・・」

と書かれていたニュース記事があったが、ジェネアビを語れる人は少ないのと、

テレビ局や報道もエアラインの人にジェネアビのこときいても一部の人以外は分からないと思うぜ・・・

 

ボナンザ(下の写真の機体)は

岡南飛行場でも熊本でも近所の大利根でもいるし用意はできるが、操縦が今の機体よりも難しい

プロップレバーあるし、

私もアメリカ時代にボナンザで、ベースのロングビーチ空港からモニュメントバレーへ何度か飛んだが

すげえ良い機体で、しかも乗っていた機体はボナンザの中でもスペシャル仕様

 

各シリンダーヘッドの温度も表示される計器がついていたが、コクピットから各シリンダーごとには調整ができないので無意味(笑)

さらには、翼上から「シュパッ」とエアスポイラーが立ち、降下がスムーズに行える機体でN100Vなんとかというコールサインだったのを覚えている。

 

まあ現代の撮影事情だと、現在航空大学で使用されているSR-22で仕方ないんじゃないのかな

写真は帯広空港にて、帯広もタワー空港でそこそこ暇で、空域も余裕があるし最適なんじゃない

しかし「オートパイロット・ディスエンゲージ」というシーンがあり、オートパイロットありきの機体で、まあそのままエアラインに行くからいいのだろうけど、

我々の訓練時代とは様変わり、そもそも我々の時代の訓練機にはオートパイロットなんかない

というわけで、昔のSOLOフライトの写真をデータ化してみた。

機体はセスナ150 野外飛行と朝ドラでは言っていたが、

俺らは「クロスカントリー」フライト」と言っていた、つまり一人ぼっちで遠距離を飛ぶ。

20歳とかで、二人乗りのセスナ150でよく一人で飛んでたぜ・・・

しかも、フィルムカメラを持ち込んで、自撮りカット(笑)教官に見つかったら注意されるぜ

というか、教官あんなに親切じゃないし

他の空港で他の生徒を教えていて、朝天気を自分で解析して電話で教官に

「行けると思います」

教官「お前が行けると判断したなら行けよ」 以上!だけであった

その教官は、その後UPSに就職 B767に乗るが「エアラインは自分には合わなかった」と言って別のところで飛んでいた。

クロスカントリーフライトで、一人でカリフォルニア州とアリゾナ州の境 ブライスへ

ここで燃料を入れないと帰れない

地面にフィルムカメラを置いて撮影(キヤノン・オートボーイとか?)

 

しかも今はソロフライト10時間で良いが、俺たちの時代は20時間必須であった。

うち10時間がクロスカントリー(私の記憶が正しければ)

 

さて、私もそろそも飛ばないと腕と感覚が鈍ってしまう。仕事を落ち着かせて飛びに行かねば・・・