モハビへ飛ぶ

先週までヘリの人だったので、有事の際にはシークレットエージェントとして、世界を救う、 いや、そこまでできなくても一応飛べるようにしておかないといけないので、 感覚を戻すためにモハービへ向けてテイクオフ 今回の相棒はセスナ172H型、 セスナ172にはいろんなタイプがあるが H型は初めて 聞けば1960年代の機体って、ダグラスDC8世代だぜ・・・ セスナ172はわりと乗っているが、正直あまり得意ではない、 というか、飛行機を分かっている人ほどセスナ172は難しいと言う、基本の機体だが優しいいようで、そうでもない しかも、このH型、スイッチの位置が初めてで操作に手間取る。 まずは離陸後4500ftまで上がるが、そんなに気温は高くないが、「上がりが悪い」(フルパワーでも上昇率が悪い) 聞けば145馬力との事で、古いので1970年代以降の同型機よりパワー不足 しかもストールウォーニング(失速警報)が思ったより、かなり早く鳴るのが不快、おかしいぜ・・・ 我々パイロットはストールウォーニングが鳴ったら、瞬時に操縦桿を前に少し押して失速回避する癖がついているので、 クライムピッチ(上昇)が浅いのにすぐにピーピー鳴るのは不愉快である。 ただしクルージングは、セーフティパイロット (90日に3回離着陸がないと、今の私のように機長資格がなくなるので、3回するまではセーフティパイロットが必要)から借りた ForeFlightというアプリのおかげで、分かりやすくスムーズに目的地まで飛べるのが良い。 ちなみにBOEING社が制作しているもの https://foreflight.com/ これ、安全安心だから日本の航空局もぜひ認可していただきたい しかし教官いわく、最近はみんなアプリに頼るので、暑い日にIpadなどが熱で動かなくなった際に飛べなくなってしまうことがあるし、 飛ぶ前ならまだしも現地でIpadが動かない=地図がない=空域と周波数が分からないから帰ってこられない、という事も発生 やはりオールドファッションの紙で飛べる術を知っていないとダメなのである。 もちろん今も訓練では紙でやるそうな、 こうして、モハービ空港にて撮影を行い、燃料は自分でいれて次のエアポートへ。 これぞアメリカ、というか、日本でなぜできないのか理解に苦しむのである。 お仕事をさせていただいている、日本のある空港に飛んでいこうとしたら、まずウチの燃料会社と契約をしてください。 「え、現金かカードでその場で給油して支払いますよ」 「そういうのはやっていないんです・・・」 これでは日本のジェネラル・アビエーションは発達しないわけである。 […]

エアストリーム

ロサンゼルス郊外のBURBANK空港に到着 飛行学校時代の同期が迎えに来てくれたが、その車が 「TOYOTAタンドラ新車だぜ!」と胸を張る 聞けばメイドイン・テキサスのトヨタ。 日本じゃいらないくらい巨大トラック アメリカ人が大好きなピックアップトラック 私も車は趣味だが、ジャンルが違うので完全に専門外 「オマエ、こんなのどうすんだよ!」 聞いてはいたが、ロサンゼルスは物価上昇が激しく、ガソリンが1ガロン(3.6リッター)6ドル以上。もはや日本より高い、 食費もホテルも、レンタカー、駐車場代も何もかも高い、 しかも今は円が安い ロサンゼルス空港のヒルトンホテルのふつうの部屋で1泊4万円、ホテルの駐車場代が5000円、さらに高い食費とレンタカーでは破産してしまう。 なので、彼に燃費の良いプリウスを借り、撮影とフライトへ このプリウス、17万マイル以上(28万キロ)の走行歴だが、バッテリー交換したので元気、ただし渋滞には強いが、高速道路メインに走るとハイブリッドの出番がないので、燃費が良いとは言えないと感じた。 そんなプリウスオーナーの彼は「G-550」というプライベートジェットのパイロットだが 「エアストリーム買ったんだよ、見て行けよ」と誘う これぞアメリカのキャンピングカー、昔からあるギラギラした外観のエアストリーム、 しかも値段を聞いたら、想像よりもめちゃくちゃ高価! 「Tommy Bahama仕様の限定モデルだぜ、これで海沿いのRVパークに犬と行くんだよ」 これもアメリカ人のあこがれのようで、これが家に来た日に「家の向かいの爺さんから、congratulations(おめでとう!)って電話がかかってきたんだぜ」という そんで、これを引くために買ったのがTOYOTA タンドラというわけだ 全長5m94cm  全幅2.038cmって、日本じゃとりまわし厳しいな そんな彼の決め台詞は 「ガルフストリーム(プライベートジェット)の横でバーベキューしたいけど、できないからエアストリームの横でバーベキューするんだよ」 「ローンだけど、もう人生後悔のないように、やりたい事をやるんだよ」 彼は東京生まれ東京育ちで 「俺は勉強が好きで高校四年間行った」と自称する(ダブりとも言う)笑 ヤツだが、そんな雑草でもアメリカでパイロットとして成功している同い年 […]

矢面に立つパイロット

チェックライド(試験)も合格し、少しフライト経験もできたので、そろそろ古巣のロサンゼルスへと移動するとしよう。   フライトはシアトル発ロサンゼルス行のアメリカン航空エムブラエル機   着席し、まもなく出発か、と思いきや 「えーっ、右のアクチュエータのトラブルにより当機は遅れます。10分ほどで治る予定です」 こういう時は怪しい・・・   その後、「機体は修理できないので降りてロビーでお待ちください」となったが、この際に キャプテンがカウンターのマイクを持ち、 「質問があれば私に聞いてください」と言った。   アメリカン航空(運航はスカイウエスト)すげえな、 キャプテンの心意気が素晴らしい   しかも、自分から搭乗待合室をまわり、質問はないですか?と聞いてまわる、 文句も言われるだろうに、自ら進んで出ていくキャプテン これだけでアメリカン航空の印象がよくなるぜ   が。しかし 1時間後 そもそもAM11時前の出発だが「出発時刻が決まりました、20:30になります」 って、結果スケジュールからは10時間遅れ 今から8時間半後 って、そりゃないぜ、しかも確実に飛ぶ保証はない (案の定、出発が遅れていた)   LAに着いたら深夜だぜ・・・   さすがにカウンターに人が殺到、振替をリクエストとなる   だが、ロサンゼルス行きはベースのアラスカ航空を含めて満席 […]

Prime Air

アメリカでは最近よくAmazonの配送トラックを見かける そして3年くらい前までは、狙わないと撮れないAmazonプライムエアの機体も わりと見られるように   やはり航空業界を見れば、世の中がわかる。 以前の出した本だが、今もそう感じる。 この日はPDX ポートランド国際空港で撮影 思い描いていた後ろの山は雲の中から出ず 行ってもイメージの画はとれないが、ここは背景が風光明媚 このATRの貨物機が撮りたかった、なかなかレアなFEDEX やはり、海外撮影は私にはあっている。 レンタカーと英語を駆使して、誰も知らないポイントを探す。 そして日本では見られない機体を狙う。 これがとてもとても面白いのさ

MAXに抜かれる

右席(機長席)でヘリを操縦中 管制より 「Traffic your 4-Oclock Descending Boeing」 日本語で書くと難しいし、意味が伝わりづらいが要するに(4時の方向に降下中のボーイング機の機影あり注意されたし) ん、Boeing機が来たのか、と振り返ると   うおっ! You have a control! と左席に伝え、後ろ席からカメラをもらい、撮ったのがこれ 737MAX しかも10 だからボディが長いぜ!   4時の方向でも、向こうは速いので撮影するころには2時の方向 軽く追い抜かれてしまいました・・・この距離、今日の風なら後方乱気流は大丈夫だな   この日の帰り道はSEAーTAC シアトル・タコマ国際空港横を通過 ここさ、大地の上に空港があるから撮影ポイントがないんだよね こういう空抜きのカットしか撮れず(その場所もめちゃくちゃ少ない) スポッターとしては良いけど、シアトル という街や空港を表現できる場所がないのが残念!

禁断症状が・・・

レジオネラ菌ではなく、航空三大疾病である 「撮りインフルエンザ」「乗りウィルス」「レジオタク菌」 の「レジオタク菌」の重症患者のため こういうのを見ると、めちゃくちゃ燃える! 禁断症状が出る これらを狙うために、高いお金を払いモーゼスレイク空港へ自分で飛んできたのだ。 ここでドアを外し、ブライアンに操縦をチェンジ! 適格に指示を出し 全部撮るぜ!という意気込みでテイクオフ ALL 737MAX 免許とったから、どっちまわりで、どういう風に管制塔に言って、 どういう高度でというのが分かる。 風向きなどで、逆にできないこと、厳しいこともわかる。 まあ、このあたりは、媒体で近々発表するので、この程度にしておこう そんで、ヒコーキを見ればだいたい機種が分かるが、なんじゃこりゃ? というのを見つけた。調べるとダグラス機でレアらしい あんまり近いと下のように自分の足が写るので、 「1/4 Mile WEST」とか細かく指示を飛ばす。 これが昔 JAPAN AIRLINESのPILOTたちが訓練したランウェイか! 白い滑走路(当然 私の年代だと再放送:往年の日本航空のPILOTのドラマで、LA時代のボスが副操縦士役で出ていた)で見たランウェイがここに ここでは、PILOTたちのさまざまなドラマ、苦労があったのだろう。 ヒコーキじゃなくてヘリだけど、モーゼスレイク空港に私も降りることができ、 感無量! 200機くらいいた(ホント)737MAXも根こそぎやっつけた(撮りまくった)ぜ!(笑)

大草原の小さなヘリ

無事にヘリコプターパイロットライセンスも取得できたので、少しは経験を積んで帰らないと、と思い撮影ミッションへ 出発地はワシントン州のレイク・シャランというところ 機体を手配してもらい、言われた住所へ行くと湖畔の小さな倉庫があり、その前にド派手な機体がとまっていた。 パイロットの名前はブライアン 「YOUはAIRPLANEとチョッパー(ヘリのこと)PILOTなんだろ、この機体の(フライト)時間はあるのか?」 「Less than One Hour(1時間以下しかない)」 飛行機もへりも当該機種の飛行時間がモノを言う。 「じゃあ飛行時間いるだろ、飛んでいけ」とチェックリストを渡されるが、前には小屋、周囲はブドウ畑。 風はないけど、正確にテイクオフしないと障害物が多すぎだぜ。 まずは垂直離陸で、右にホバリングで横に進んでずれて、道路に出てブドウ畑の上を高度を上げて・・・と こっちは免許取り立て、 若葉マークにいきなりこんなテイクオフやらせるか?しかもライセンス見せてないぜ、紹介されたとはいえ、白人しかいない風光明媚なロケーションに突然あらわれた怪しいジャパニーズ(私)をよく信じるな・・・ という事で一応、万が一のためにアシストしてもらいテイクオフ。 このレイク・シャランというところは、避暑地で別荘地だが、コロナでシアトルの人々がリモートワークができると引っ越しをしてきたそうな という事で、美しい湖の上をフライトし、モーゼスレイク空港へと向かったのであった。 途中の景色は大草原、そこを小さなヘリで飛んで行き、空撮をして帰る。こんな広大な景色はアメリカならでは、そんなロケーションを自分で操縦して飛んでゆけるのは幸せである。 苦労したかいがあったぜ・・・ しかし、このブライアン、着陸するとすぐにドアを開けて出ていき、シャットダウンも全て私がやることに (慣れていない機種だぜ、しかも俺はめちゃくちゃ新米ヘリパイロットだぜ、いいのかよ) そんなエキサイティングで、HAPPYなフライトを終えてベースに戻りカードでお支払い 「えーっと、チップは?」 遊覧飛行ではチップは聞くけど、チャーターだし、 しかも95%以上の操縦は私がしていて、オメーは道中スマホをいじるか、べらべら喋るかしかしてないじゃん・・・と思ったけど、そこは日本人の弱いところ 最近はカードの決済で「NO TIP」 「10%」 「18%」 「25%」とかあらかじめ表示されていて、目の前で押さないといけない まあ仕方ない、急なリクエストに対応してくれたし、ログブックにサインしてくれて自分のフライトタイムにもなったので想定よりも予算オーバーだが、本当はチップはチャーターなんだから込みでしょと言いたいが、TIP10%を押して帰路についたのであった。 […]

チェックライド

試験のことをチェックライドと言う まずは、「コイツの技量と知識は免許取れるだけのものと保証します!」と 教官がサインしてくれないと、試験に行けない。 第一関門:オーラルテスト(口頭質問)(英語に決まっている) これに受からないとフライト試験に行けない。 そもそもヒコーキ飛べるので、一応復習で空域、 あとはヘリのシステム、エンジン、燃料、重量計算などの質問が続き これから山小屋に飛ぶけど、このコンディションで飛べるか計算 全問答えられるわけでななかったが、なんとかフライト試験へ そして、飛行前点検を行い、空港コンディション、天候、NOTAMなどを報告し、 飛行可能と判断 機長として行動しなければならない。 だが風が11ノット、正直訓練生にとっては試験だと、かなり厳しい・・・ 明日より天気が下るので、今後三日間は試験ができないそうなので、待たされても精神的にキツイから無理のない範囲で飛びたい。 科目の一つであるオフエアポート・ランディング(空港外着陸:山の上)は教官が「あの試験官はここに行くからな」と複数個所に行き練習したが 試験では 「全然違うじゃん、行ったことないところを指示されたじゃんか(涙)」 写真はイメージだが、こんな尾根に着陸せよ!との指示 道路沿いに斜めというか、うねうねとカーブしながらアプローチしたり 風は事前にWindyというアプリで標高を入れてこのあたりの風を確認。南西風である。 上で風が読めなくても、 「南西風と判断、したがって北東からアプローチを開始」と宣言し、最終進入すると、 最後のところに家が1軒あり、そこにアメリカの国旗がたまたまありチラッと見ると「東風」でたなびいているではないか!!! うっ、上の風と下の風が違うじゃん・・・ まずい まずい まずい しかも東風だから西からのアプローチは手前に木があり難易度高し さすがに、これは見られていて、デブリーフィングで指摘され、難易度高しでも西からアプローチすべきだったとアドバイスをいただいた。 風とお友達にならないといけない […]

ヒコーキから来た人は

当ブログは ヒコーキのライセンサー(免許持ち)や私大航空学科の学生さんなどからもメッセージをいただくので、 ヒコーキのライセンサー向けの情報も 私のようにヒコーキのパイロット資格を持っていて、ヘリコプターのパイロット資格を取ろうとする人は、教官や試験官が言うには メリット ・三次元の飛行感覚が見についている。 ・適切なときに適切な計器を読める ・空域やATCをはじめ、気象、航空法など基礎は当然理解している。 デメリット ・ミクスチャーをいじりたがる 飛行機は3000ftを超えたら、できるPILOTはミクスチャーを少し引いて、エンジンがブスブスいう手前をさぐり燃費をかせぎ、プラグがかぶらないようにする。 しかしヘリでミクスチャーは基本 DO NOT TOUCH(触るな)そもそも高度低いし、まあ灼熱や高高度だと一部例外もあるようだが、基本サワルナ! 飛行機と同じようにすると、即エンジン停止、オートローテーション=動力なしの緊急着陸となる。 ・飛行高度が高い ヒコーキでは「エンジンが停止したら安全に滑空できる高度で飛べ」と言うのが叩き込まれているので、巡行高度が高くなる 私も=ヘリの人は高度低いから怖いよ・・・ここでエンジン停止したら確実に死ぬぜ と常々思っていたが しかし、ヘリコプターのベテランPILOT、試験官クラスいわく 最近のヘリはエンジン停止の確率は0とは言わないが、0に近い、 それよりも、ギアボックス破損などヒコーキに比べて複雑な部品が多いため、そういうメカニカルトラブルがあり、そうなった場合は直ちに着陸 となると、高度は対地500~1500ftくらいが望ましい、との事 ちなみに、そのベテランパイロットは、ギアボックストラブルで警告灯が点灯、直ちに大学の庭に緊急着陸して助かったが、これは低い高度を飛んでいたからで、あと1000ft高かったら間に合わなかったかもしれないそうで、気象や揺れの場合にもよるが、私も巡行高度を高くとってしまうので、肝に銘じておこう。 ヘリの場合はトラブルが発生したら「1秒」でオートローテーション、緊急着陸態勢に入らないといけない コレ 本当です! そのくらい鍛えられる。

パシフィック・ノースウエストのフライト

アメリカの北西部、太平洋岸のエリアをパシフィック・ノースウエストと呼ぶ。 これまでアメリカは、南カリフォルニア、ネバダ、アリゾナは四年飛んでいたので、空域や気候がなんとなく理解できているが、今回のエリアは初めて。 気候=気象も違えば、針葉樹が多く景色が異なり、初めてのエリアで飛ぶのもなかなか楽しい。 地上を走ると森ばかりのこの地も、空に上がれば多くの池や河川、緑の山々が見える。 そんで、アメリカではGPSで飛ぶときもあるが、ヘリは高速道路に沿って飛ぶ。車は「左ハンドル右車線」だが、右が機長席なのに右車線に沿って飛ぶ、そしてときどき反対車線の向こう側に飛ぶヘリとすれ違う。分かりやすくて安全 「ジャパンは車は左側を走るんだろ、ヘリも左側を飛ぶのか?」 「NO NO、そもそもハイウェイの横を飛ぶ習慣がないぜ・・・」 そして訓練の途中に 「ビルゲイツの家(空から)見て行くか?、近所にジェフ・ベゾス(Amazon創業者)家もあるぞ」とシアトルらしいミーハーなフライトも行い、この日はオーバーン空港へ 下の写真の中央下付近の庭と豪邸がJeff宅だそうで、WEBで検索したら出てきたのであっていると思うが、マイケルジャクソンのネバーランドも上から見に行ったが、映像切り取りなのでクオリティはイマイチ(私は飛んでいるので、それどころじゃない) 彼らの家は、広すぎて屋敷というか、なんと言うか・・・よく分からん もちろん他にも家が別の都市にもあるそうな なお、シアトルでお世話になっている方は、ビルゲイツのお抱えPILOTを7年やっていた人物で、当初はBell206、しかし着陸後のクールダウンに二分かかるのが、二分待つのがいやで30秒で降りられるAS350に買い替えたそうな・・・ 足に使うジェットヘリなんてはした金なんだろうな・・・